2019年4月1日月曜日

3/31こども説教「モーセ、40歳のときの失敗と逃亡」使徒7:17-29


 3/31 こども説教 使徒行伝7:17-29
  『モーセ、40歳のときの失敗と逃亡』
               ~ステパノの証言④~

     7:17 神がアブラハムに対して立てられた約束の時期が近づくにつれ、民はふえてエジプト全土にひろがった。・・・・・・22 モーセはエジプト人のあらゆる学問を教え込まれ、言葉にもわざにも、力があった。23 四十歳になった時、モーセは自分の兄弟であるイスラエル人たちのために尽すことを、思い立った。24 ところが、そのひとりがいじめられているのを見て、これをかばい、虐待されているその人のために、相手のエジプト人を撃って仕返しをした。25 彼は、自分の手によって神が兄弟たちを救って下さることを、みんなが悟るものと思っていたが、実際はそれを悟らなかったのである。・・・・・・27 すると、仲間をいじめていた者が、モーセを突き飛ばして言った、『だれが、君をわれわれの支配者や裁判人にしたのか。28 君は、きのう、エジプト人を殺したように、わたしも殺そうと思っているのか』。29 モーセは、この言葉を聞いて逃げ、ミデアンの地に身を寄せ、そこで男の子ふたりをもうけた。                    (使徒行伝7:17-29

  「エジプトで400年間、奴隷にされ、その後で救い出される」と神さまから約束されていました(使徒7:6,創世記15:13-14。その救いの約束の時が近づいています。23節以下。モーセは自分の兄弟であり仲間であるイスラエル人たちがいじめられ、苦しめられている様子を見ました。神さまがこの自分を使ってイスラエル人を救ってくださるし、それを仲間たちも分かってくれるだろうと思いました。イスラエル人が仲間同士で争いあっているのを仲直りさせてあげようとすると、その一人がモーセに言いました。27-28節です、「だれが、君をわれわれの支配者や裁判人にしたのか。君は、きのう、エジプト人を殺したように、わたしも殺そうと思っているのか」。えええ? これじゃあ、とてもダメです。怖くなってモーセは逃げ出してしまいました。うまくいかずに逃げ出してしまう理由が、神さまの側にあります。22節に、「モーセはエジプト王の家で育てられ、勉強も良く出来て賢くて、言葉にも行いにも力があった」と書いてありました。だからです。もし、そういう人によってエジプトから助け出されたら、「ご立派なモーセ大先生のおかげで救われた」と人々は勘違いして、神の代わりにモーセに信頼を寄せ、モーセを神のように崇めたり拝んだりしはじめるかも知れません。それでは、神さまに信頼し、神にだけ聴き従って生きる人々にはなれません。それでは台無し、水の泡です。だからこそ、「は~い。私が皆を救い出します」と張り切ってモーセは立候補しましたが、「いいやダメ。今は、お前を働き人にはしない。要らない」と神さまは、自惚れて自信満々なモーセの立候補をきっぱり退けました。
 (次週の予告。使徒7:30-34,出エジプト記3:1-4:13。ここから40年たって80歳のとき、モーセは改めて神に仕える働き人に選ばれました。そのとき、モーセはまるで正反対の別人のようになっていました。自信なんかほんの少しもなく、弱虫で臆病で気が小さくてオドオドビクビクした小さな小さな人になっていました。それくらいが神に信頼して仕える働き人としてはちょうど良いからです。それは次週のお楽しみ)。