2022年2月1日火曜日

1/30こども説教「ソドムの町を逃れて」創世記19:15-29

 1/30 こども説教 創世記19:15-29

 『ソドムの町を逃れて』

 

19:15 夜が明けて、み使たちはロトを促して言った「立って、ここにいるあなたの妻とふたりの娘とを連れ出しなさい。そうしなければ、あなたもこの町の不義のために滅ぼされるでしょう」。16 彼はためらっていたが、主は彼にあわれみを施されたので、かのふたりは彼の手と、その妻の手と、ふたりの娘の手を取って連れ出し、町の外に置いた。17 彼らを外に連れ出した時そのひとりは言った、「のがれて、自分の命を救いなさい。うしろをふりかえって見てはならない。低地にはどこにも立ち止まってはならない。山にのがれなさい。そうしなければ、あなたは滅びます」。……24 主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に降らせて、25 これらの町と、すべての低地と、その町々のすべての住民と、その地にはえている物を、ことごとく滅ぼされた。26 しかしロトの妻はうしろを顧みたので塩の柱になった。27 アブラハムは朝早く起き、さきに主の前に立った所に行って、28 ソドムとゴモラの方、および低地の全面をながめると、その地の煙が、かまどの煙のように立ちのぼっていた。29 こうして神が低地の町々をこぼたれた時、すなわちロトの住んでいた町々を滅ぼされた時、神はアブラハムを覚えて、その滅びの中からロトを救い出された。      

(創世記19:15-29

 

 【こども説教】

 ソドムとゴモラの町の人々は神に逆らう、とても悪い人々でした。そこにもし正しい人がほんの少しでもいたら町の人々すべてを許そうととする、心の優しい神です。町は滅ぼされることになり、ロトと家族は神の憐れみを受けて、そこから救い出されます。15-17節、「夜が明けて、み使たちはロトを促して言った「立って、ここにいるあなたの妻とふたりの娘とを連れ出しなさい。そうしなければ、あなたもこの町の不義のために滅ぼされるでしょう」。彼はためらっていたが、主は彼にあわれみを施されたので、かのふたりは彼の手と、その妻の手と、ふたりの娘の手を取って連れ出し、町の外に置いた」。「決して後ろを振り返ってはいけない」と注意されていましたが、ロトの妻は振り返り、塩の柱にされて死にました。娘たちの結婚相手たちも、ロトの警告を本気にせず、冗談だと思って聞き流し、笑い飛ばして、滅ぼされてしまいました14節)

 29節に、「神はアブラハムを覚えて、その滅びの中からロトを救い出された」と書いてあります。不信仰で、神を疑ったアブラハムとサラ夫婦の罪深さをゆるして救ったように、神はロトや私たちをも憐れんで、救おうとなさいます。救いに価しない、ソドムの人々のような罪人である私たちをなお、救い主イエスを信じる信仰によって救おうとなさる神です。この私たち自身も大切な家族の一人一人も、たとえソドム以上に悪い者たちであるとしてもなお、だからこそ、神の憐れみを受け取って救われることを心から願いつづけます。

 

 

 【大人のための留意点】

 アブラハムに立てた約束(創世記18:16-33参照)からすれば、もしもこの町々に十人の正しい者がいるときには、神はその住人の正しい者のために裁きを猶予し、町全体をおゆるしになるはずでした。けれども、ソドムには十人の正しい者がおりません。五人すらおりません。一人だにおりません。そして、さきに見たごとく、そのほかに居るとすれば、それはかの「いかにも脆い義人(ロト)」です。神は、ロトに問題があるにもかかわらず、ロトをお救いになります。そして神は、それに加えて、彼の妻も、またその娘たちをもお救いになるのです。神の憐れみは、それほどに大きく、広く、高いのです。そして、あらゆる祈りや理解を越えたことには、神は、かの二人の娘たちの将来の配偶者たちをもその救いの御計画の中に加えられます。「ほかにあなたの身内のものがここにおりますか。あなたの息子、娘、およびこの町に居るあなたの身内の者を、皆ここから連れ出しなさい」12節)。それほどに徹底して、「神はアブラハムを覚えて、その滅びの中からロトを救い出された」のです(ヴァルター・リュティ『アブラハム 創世記連続講解説教集』該当箇所、新教出版社)