2022年2月28日月曜日

2/27こども説教「妹だと言う③」創世記26:6-11

 2/27 こども説教 創世記 26:6-11

 妹だと言う ③

 

 26:6 こうしてイサクはゲラルに住んだ。7 その所の人々が彼の妻のことを尋ねたとき、「彼女はわたしの妹です」と彼は言った。リベカは美しかったので、その所の人々がリベカのゆえに自分を殺すかもしれないと思って、「わたしの妻です」と言うのを恐れたからである。8 イサクは長らくそこにいたが、ある日ペリシテびとの王アビメレクは窓から外をながめていて、イサクがその妻リベカと戯れているのを見た。9 そこでアビメレクはイサクを召して言った、「彼女は確かにあなたの妻です。あなたはどうして『彼女はわたしの妹です』と言われたのですか」。イサクは彼に言った、「わたしは彼女のゆえに殺されるかもしれないと思ったからです」。10 アビメレクは言った、「あなたはどうしてこんな事をわれわれにされたのですか。民のひとりが軽々しくあなたの妻と寝るような事があれば、その時あなたはわれわれに罪を負わせるでしょう」。11 それでアビメレクはすべての民に命じて言った、「この人、またはその妻にさわる者は必ず死ななければならない」。              (創世記 26:6-11

 

 

  【こども説教】

 とくに自分の子供たちに対する父さん母さんの責任はとても重く大きいと、つくづく感じさせられます。神にこそ聞き従って生きていこうと決心して旅に出て、その最初のときから、アブラハムとサラ夫婦は「夫婦であることを隠して、兄と妹だとごまかしつづけて、どこにいっても、いつでもそうやって生き延びていこう」と2人で相談して決めました(創世記12:11-13参照)。まわりの人々をとても恐れたからであり、神さまを十分には信じられなかったからであり、不信仰であり、神へのとても悪い裏切り行為です。創世記12章、20章とつづけて、アブラハムとサラ夫婦は、夫婦であることを隠して、自分たちは兄と妹だとごまかしました。良くも悪くも、子供たちは父さん母さんのそのズルくて悪いやり方を習い覚えてしまいました。イサクとリベカ夫婦も、父さん母さんと同じズルくて悪いやり方を繰り返します。心が痛みます。外国人の王の口を用いて、神ご自身が彼らをきびしく叱ります。9-10節、「そこでアビメレクはイサクを召して言った、「彼女は確かにあなたの妻です。あなたはどうして『彼女はわたしの妹です』と言われたのですか」。イサクは彼に言った、「わたしは彼女のゆえに殺されるかもしれないと思ったからです」。アビメレクは言った、「あなたはどうしてこんな事をわれわれにされたのですか。民のひとりが軽々しくあなたの妻と寝るような事があれば、その時あなたはわれわれに罪を負わせるでしょう」。神さまが、とても不信仰なその彼らを正しい道に連れ戻してくださいました。

 

 

 【大人のための留意点】

 イサクはその信仰に試練があり、誘惑を受けていたのです。イサクの力がまことに微小でありますのに、試練と誘惑は大きいのです。……イサクは不安のあまりに、父親がエジプトで行なったのとそっくり同じことをやってしまいます。リベカが美しい人でしたので、父と同様、イサクは偽って、彼女を妹だと言いふらすのです。少なくとも、父親の欠点だけはよくもイサクは受け継いだものです。そして神は、その場合にも、彼を保護してくださいます。偽証の結果リベカの身に取り返しのつかない深刻な事態が起こるまえに、イサクはリベカと共にその土地で法的保護のもとに守られることになります。イサクの上に神の保護が及ぶのです。「あなたは恐れてはならない。わたしはあなたと共におって、あなたを祝福する」(創世記26:24)。(ヴァルター・リュティ『ヤコブ 創世記連続講解説教集』該当箇所、新教出版社)