2022年6月1日水曜日

5/29こども説教「福音の前進」ピリピ1:12-14

5/29 こども説教 ピリピ手紙 1:12-14

 『福音の前進』

 

1:12 さて、兄弟たちよ。わたしの身に起った事が、むしろ福音の前進に役立つようになったことを、あなたがたに知ってもらいたい。13 すなわち、わたしが獄に捕われているのはキリストのためであることが、兵営全体にもそのほかのすべての人々にも明らかになり、14 そして兄弟たちのうち多くの者は、わたしの入獄によって主にある確信を得、恐れることなく、ますます勇敢に、神の言を語るようになった。      (ピリピ手紙 1:12-14

 

 

 【こども説教】

13-14節、「すなわち、わたしが獄に捕われているのはキリストのためであることが、兵営全体にもそのほかのすべての人々にも明らかになり、 そして兄弟たちのうち多くの者は、わたしの入獄によって主にある確信を得、恐れることなく、ますます勇敢に、神の言を語るようになった」。救い主イエスの弟子パウロは、イエスを信じる信仰のために牢獄に入れられ、鎖につながれ、苦しめられつづけています。けれど、そのことで、牢獄の看守たちや、ローマの兵隊たちの中に神を信じる者たちが起こされました。また、この同じ信仰のために苦しみと悩みの中に置かれ、心細く臆病な気持ちになっていた他のクリスチャンたちもかえって勇気を与えられ、励まされました。わたしの身に起こった苦しく辛い出来事が、このようにむしろ神の国の福音の前進に役に立っている。そのことを、彼は喜び感謝しています。彼は別のとき、「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」(2コリント手紙 12:10)という神からの語りかけを聞きました。苦しみや悩みの中で、神を信じる信仰が強く大きくされます。そこで彼のためにも私たちのためにも、神さまこそが生きて働いていてくださるからです。不思議なことです。

 

 

 【大人のための留意点】

 ここで「わたしの身に起こったこと」12節)というのは、パウロが、ローマの牢屋に入れられ、イエスさまのために苦しんでいることです。御利益(ごりやく=神仏を信ずることによって受ける恵み、幸運、恩恵。金銭や、物質がもたらす幸運。成功や豊かさ、願っていた幸いな出来事)ばかりを求める宗教は、病気が治ったり、お金がもうかったりすると、神さまを信じます。けれどパウロの信仰は牢屋に入れられたり、病気になったりすると、強く大きくされます。コリント人への第2の手紙12:7-10をご覧なさい。パウロは病気が重いとき、「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの地かあらは弱いところに完全にあらわれる」という神さまの声を聞きました。……パウロが牢屋に入ることが、かえって、大きな福音の前進をもたらしました。不思議なことではありませんか。しかし神さまの恵みと力とは、わたしたちが神さまのために弱くなり、苦しんでいる時にこそ、もっとも強く働くのです(『喜びの手紙 ~ピリピ人への手紙による信仰入門~』蓮見和男、新教出版社 1979年,該当箇所)