2021年6月21日月曜日

6/20こども説教「最後の望みもなくなった」使徒27:13-20

  6/20 こども説教 使徒行伝27:13-20

 『最後の望みもなくなった』

 

27:13 時に、南風が静かに吹いてきたので、彼らは、この時とばかりにいかりを上げて、クレテの岸に沿って航行した。14 すると間もなく、ユーラクロンと呼ばれる暴風が、島から吹きおろしてきた。15 そのために、舟が流されて風に逆らうことができないので、わたしたちは吹き流されるままに任せた。16 それから、クラウダという小島の陰に、はいり込んだので、わたしたちは、やっとのことで小舟を処置することができ、17 それを舟に引き上げてから、綱で船体を巻きつけた。また、スルテスの洲に乗り上げるのを恐れ、帆をおろして流れるままにした。18 わたしたちは、暴風にひどく悩まされつづけたので、次の日に、人々は積荷を捨てはじめ、19 三日目には、船具までも、てずから投げすてた。20 幾日ものあいだ、太陽も星も見えず、暴風は激しく吹きすさぶので、わたしたちの助かる最後の望みもなくなった。   (使徒行伝27:13-20) 

 

 生きる望みが簡単に消えてなくなりそうな、とても危なく心細い世界に私たちは生きています。日本人も外国人も、年配の方々も大人も若者も、小さな子供たちもみな同じです。ですから、自分が生きるための望みがどこにあるのか、それは何なのかをよく分かっていることが大切です。

 さて、パウロさんは救い主イエスを信じるクリスチャンです。遠いローマの町まで船に乗せられて旅をし、そこで裁判にかけられることになています。人間たちのせいでそうなったというのではなく、ローマの町で神さまの救いの計画とはたらきを多くの人たちに知らせるために、神さまご自身が用意していた出来事です。大きな厳しい嵐に、船は巻き込まれました。どんなに大変なことになって来たのかを、くわしく説明されました。船が引っくり返ったり、岸辺近くの岩にぶつかって壊れてしまうかもしれません。船の荷物も、船を操るために必要な道具も投げ捨てなければなりませんでした。20節、「幾日ものあいだ、太陽も星も見えず、暴風は激しく吹きすさぶので、わたしたちの助かる最後の望みもなくなった」。助かる望みさえなくなった。本当のことですが、それは、「人間の力と知恵によっては、もう望みがない」という意味です。頼りにできるものが人間の力と知恵しかない人たちなら、どこにも望みが見つからない。つまり、自分たちが生き延びて助かる望みは、ただ神にこそかかっている(注)。そこのことを知らされ、それをみんなで受け止めるときが近づいています。

 

 

(注)「望みは、ただ神にこそかかっている」;神を信じる人々は、それを習い覚えてきました。「あなたがたは、このキリストによって、彼を死人の中からよみがえらせて、栄光をお与えになった神を信じる者となったのであり、したがって、あなたがたの信仰と望みとは、神にかかっているのである」(1ペテロ手紙1:21