11/10 こども説教 使徒行伝13:20-21
『サウロ王のとき』
13:20 それらのことが約四百五十年の年月にわたった。その後、神はさばき人たちをおつかわしになり、預言者サムエルの時に及んだ。21 その時、人々が王を要求したので、神はベニヤミン族の人、キスの子サウロを四十年間、彼らにおつかわしになった。 (使徒行伝13:20-21)
教会では、「主なる神」「主なる神」と何度も言います。神がご主人だという意味です。「主イエス。主イエス」とも、何度も繰り返し言いつづけます。救い主イエスこそが私の主人であり、そのご主人さまにこそ信頼を寄せ、その主人に聴き従って生きてゆく私であるという意味です。「主イエス」とは、そのことをとても短い言葉で言い表しています。このことが、一番大切です。
神さまを信じて、聴き従い、神にこそ信頼して生きるためのしつけと訓練のときがだいたい450年ほど過ぎました。エジプトで400年の間、奴隷にされたこと。荒れ野での40年の旅路。それから約束の地に渡ってヨシュアに率いられて過ごした日々。さばき人たちのとき(士師記1-21章)が過ぎて、人々が「人間の王さまが欲しい。欲しい、欲しい」としつこく要求しました。神さまご自身がそのとき預言者サムエルに打ち明けました。「民が、すべてあなたに言う所の声に聞き従いなさい。彼らが捨てるのはあなたではなく、わたしを捨てて、彼らの上にわたしが王であることを認めないのである。彼らは、わたしがエジプトから連れ上った日から、きょうまで、わたしを捨ててほかの神々に仕え、さまざまの事をわたしにしたように、あなたにもしているのである。今その声に聞き従いなさい」(サムエル記上8:7-9)。昔も今もこれからも、神さまご自身こそが先祖と私たちの上にいるただお独りの王さまです。だから、神を信じて生きる私たちのためには、人間の王などいりません。「人間の王が欲しい、欲しい、どうしても欲しい」というその願いは、神に背く悪い願いでした。けれど、神さまはしかたなしにその願いをかなえてくださって、イスラエルに王が立てられました。その最初の王がサウロです。40数名の人間の王が次々に立てられ、やがてその国は神ご自身の手によって滅ぼされてしまいます。何のためでしょう? 神ご自身こそを自分たちのただお独りの王さま、ご主人さまとして、もう一度、新しく生きはじめるためにです。