区別してはならない』
~外国人のための救い②~
10:25 ペテロがいよいよ到着すると、コルネリオは出迎えて、彼の足もとにひれ伏して拝した。26 するとペテロは、彼を引き起して言った、「お立ちなさい。わたしも同じ人間です」。27
それから共に話しながら、へやにはいって行くと、そこには、すでに大ぜいの人が集まっていた。28 ペテロは彼らに言った、「あなたがたが知っているとおり、ユダヤ人が他国の人と交際したり、出入りしたりすることは、禁じられています。ところが、神は、どんな人間をも清くないとか、汚れているとか言ってはならないと、わたしにお示しになりました。29 お招きにあずかった時、少しもためらわずに参ったのは、そのためなのです。そこで伺いますが、どういうわけで、わたしを招いてくださったのですか」。30 これに対してコルネリオが答えた、「四日前、ちょうどこの時刻に、わたしが自宅で午後三時の祈をしていますと、突然、輝いた衣を着た人が、前に立って申しました、31 『コルネリオよ、あなたの祈は聞きいれられ、あなたの施しは神のみ前におぼえられている。……それで、早速あなたをお呼びしたのです。ようこそおいで下さいました。今わたしたちは、主があなたにお告げになったことを残らず伺おうとして、みな神のみ前にまかり出ているのです」。 (使徒行伝10:17-33)
ペテロは、神さまによって幻を見させられました。大きな布が降りてきて、その中にいろいろな生き物が入っている。「料理してたべなさいと」声が語りかけた。「みな、神が清めてくださったものだから、これは清いとか汚れているなどと区別しないで、どれでも食べなさい」と。ユダヤ人だけでなく、どんな人間も神が清めてくださり、神を信じて生きることができるようにしてくださることを、この幻を使って神が教えてくださいました。100人の兵隊のための隊長であるコルネリオのところから使いが迎えに来て、ペテロはついて行きました。コルネリオの家には大勢の人々が集まっていました(注)。28節。ペテロは彼らに言います、「あなたがたが知っているとおり、ユダヤ人が他国の人と交際したり、出入りしたりすることは、禁じられています。ところが、神は、どんな人間をも清くないとか、汚れているとか言ってはならないと、わたしにお示しになりました」。26節。家について、コルネリオがペテロの足もとにひれ伏して拝もうとしたとき、「神ではないものを拝むのは止めなさい。立ち上がりなさい。私も同じ人間です」と、とうとうペテロも、当たり前のことを、当たり前に語りかけることができました。
(注)31節、「あなたの祈りは聞き届けられ」と、100人隊長のコルネリオに主の御使いが告げます。「ユダヤ人のための神だ」と聞いていた。けれど自分もその神を信じて暮らしたいと彼は願いつづけていました。それが彼の祈りです。自分だけでなく、家族や親戚や友人・知人たちにも、この神を信じて生きるための良いチャンスを作ってあげたい。それで誘って、大勢が待ち構えていました。また、「私たちは神の御前にいる」(33節)とはっきり彼は分かっていました。
【*本番。聖書と説教原稿をいったん離れて、
やさしい言葉だけで、できるだけ簡単に話しかけてみます】
「ユダヤ人のための神だ」と皆が思っていました。ユダヤ人も他の人たちも。けれどそれは間違いでした。もともとユダヤ人ではなかった他の国の人々を神さまが招き、神を信じる信仰を誰にでも贈り与えようとしています。
救い主イエスの弟子のペテロさんは、お昼ちかくになって皆がご飯支度をしていて、自分はおなかが空いて眠くなりました。夢を見ました。神さまが、夢で教えてくださいます。おおきな布が空から降りてきて、そこにいろいろな生き物がはいってて、「料理して食べなさい」と声が聞こえました。食べてよいものと食べてはいけない汚れたものがあると教えられていたので、困りました。「どれもみな神が清めてくださった。だから区別しないで、どれでも同じに食べなさい」。何度も何度も同じことが起こました。この夢の教えは、私たち人間のことです。神がどの人間も誰でも清めてくださる。だれでも神さまを信じて生きることができるし、だから、どの人間も区別しないで同じに扱うべきことを、神さまがこうやって教えてくださいました。その家に着いたら、皆がひれ伏してパウロを拝もうとしました。「ひれ伏して拝んでいいのは、ただ神さまだけ。私もあなたがたと同じ、ただの人間です。だから、ひれ伏したり拝んだりしてはいけません」とペテロは話しかけました。