2021年10月11日月曜日

10/10こども説教「やがて救い主によってサタンが打ち砕かれ、神のかたちが回復される」創世記3:11-15

 10/10 こども説教 創世記 3:11-15

 やがて救い主によってサタンが打ち砕かれ、

神のかたちが回復される

 

   3:11 神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命じておいた木から、あなたは取って食べたのか」。12 人は答えた、「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたので、わたしは食べたのです」。13 そこで主なる神は女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです」。女は答えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは食べました」。14 主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。15 わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。       (創世記 3:11-15

 

 

 【こども説教】

 女をだまして、「食べてはいけない」と神に禁じられていた木の実をその2人に食べさせた「へび」の正体は「サタン」だ、と世々の教会は聞き取ってきました。私たち人間はこうして神に背き、自分自身やお互い同士を苦しめたり困らせたりしてしまう罪の心を抱え、神さまに対しても他の人間たちに対しても、してはいけない悪いことをするようになりました。また、神と人間との良い関係が壊されてしまいました。困りました。やがて神によって成し遂げられる救いが15節であらかじめ告げられます。15節、「わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。へびの正体はサタンだと言いました。「女のすえ」とは、人間たちの子孫の中から生まれる救い主イエスのことです。このお独りの方こそが、やがてサタンを打ち砕く。

さて1章26節で、「神のかたちに人を造る」と知らされていました。「神のかたち」とは、「神を信じて、神の御心にかなって生きることができる」という意味です。木の実を食べて、神に逆らったとき、「神のかたち」が壊されました。聖書は証言します、「救い主イエスこそが私たちのための神のかたちである。この方によってサタンが打ち砕かれる。また、この救い主イエスを信じる信仰によって、この私たちの中に『神を信じて、神の御心にかなって生きること』(=つまり「神のかたち」)がふたたび回復される」(コロサイ3:10「造り主のかたちに従って新しくされ」,エペソ4:20-24,ピリピ2:6「キリストは神のかたちであられたが」,ローマ8:29「御子のかたちに似たものにしようと」)。 

 

 

 【大人のための留意点 ①②③】

  神のかたち;「神との親しい良い交わり、祈り、神との互いの意思疎通は人間だけに限定されない」と覚えておこう。他のすべての被造物(=神によって造られたもの)もまた、神と心を通じ合えるし、神に折り、神に応答しうる(創世1:31「(すべての物は)はなはだ良かった」,創世7:7-8(生き物たちが来て、箱舟に入った),創世9:10(被造物すべてとの契約),ローマ8:19-22(被造物に、望みが残されている)。もちろん人間は世界の主人ではなく、神に仕えるしもべであり、『人間中心の傲慢な世界観』を捨て去ることが私たちには望まれる(マタイ24:44-51を参照)

  「男と女に造った」を過度に読み込みすぎてはならず、慎み深く熟慮すべき。ある注解者は、「ここは男と女の問題を考える箇所ではない。むしろ世界を考える時の基本形とすべき箇所だ。異なる複数の存在として造った。異なる存在である男女が共に協力して生きて初めて人間だと言われている」(ヴェスターマン発言(p124)「原子力発電と日本社会の岐路」(姜尚中・上山修平、著)と主張する。新しい解釈の余地と可能性がある。LGBTQ(性的少数者)と共に生きる課題、男女の差異や役割の多様性を尊重する課題もある。

  さらに16-19節で、男女はその罪に対する裁きを神から受ける。「出産と労働」には痛みや辛苦を伴うが、そればかりでなく幸いと大きな喜び、恵み溢れる収穫や豊かな贈り物も、そこにある。21節で、着せかけられる「皮の衣」は、神からの保護と慈しみのしるしである。