7/4 こども説教 使徒行伝27:27-32
『水夫たちの逃亡計画』
27:27 わたしたちがアドリヤ海に漂ってから十四日目の夜になった時、真夜中ごろ、水夫らはどこかの陸地に近づいたように感じた。28 そこで、水の深さを測ってみたところ、二十ひろであることがわかった。それから少し進んで、もう一度測ってみたら、十五ひろであった。29 わたしたちが、万一暗礁に乗り上げては大変だと、人々は気づかって、ともから四つのいかりを投げおろし、夜の明けるのを待ちわびていた。30 その時、水夫らが舟から逃げ出そうと思って、へさきからいかりを投げおろすと見せかけ、小舟を海におろしていたので、31 パウロは、百卒長や兵卒たちに言った、「あの人たちが、舟に残っていなければ、あなたがたは助からない」。32 そこで兵卒たちは、小舟の綱を断ち切って、その流れて行くままに任せた。 (使徒行伝27:27-32)
(*28節。「どこかの陸地に近づいたように感じた」。調べた。その通りだった。真っ暗な中を漂うのは、あまりに危なすぎる。水深「15ひろ」=30m弱。島の岸辺にも近く、大きな岩に乗り上げて船が壊れたり、ひっくり返る危険が強い。どうしようか。水夫たちは、こっそり自分たちだけで逃げてしまおうと相談しました。自分たちだけの安全を選んだのです)
大嵐に巻き込まれて、もう2週間も海の中を流されています。少し前に、パウロさんは自分と仲間たちの安全ばかりでなく、その船に乗り合わせている全員のいのちの安全を神に願い求めました。願いは聞き入れられて、全員のいのちの安全を神が保障してくださいました(24節「神は、あなたと同船の者をことごとくあなたに賜っている」)。船に乗っている皆のための、ひとかたまりの祝福です。ですから、皆で感謝し、皆で神に信頼している必要がありました。だから、自分たちだけで助かろうとする水夫たちの生ずるい裏切り行為をただ黙って見過ごすわけにはいきませんでした。恵み深い神さまに申し訳ないことですから。30-32節、「その時、水夫らが舟から逃げ出そうと思って、へさきからいかりを投げおろすと見せかけ、小舟を海におろしていたので、パウロは、百卒長や兵卒たちに言った、『あの人たちが、舟に残っていなければ、あなたがたは助からない』。そこで兵卒たちは、小舟の綱を断ち切って、その流れて行くままに任せた」。神の恵みが、信じる者たちだけでなく、その周囲の人々にも豊かに及ぶことが知らされています。例えば、「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなた自身も家族も救われる」、また神が、ソドムの町のほんのわずかな正しい人々のために町の人々の全体をゆるそうとなさったように(使徒16:31,創世記18:32参照)。