6/11 こども説教 ルカ12:22-32
『御国をくださる心』
12:22 それから弟子たちに言われた、「それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようかと、命のことで思いわずらい、何を着ようかとからだのことで思いわずらうな。23
命は食物にまさり、からだは着物にまさっている。24 からすのことを考えて見よ。まくことも、刈ることもせず、また、納屋もなく倉もない。それだのに、神は彼らを養っていて下さる。あなたがたは鳥よりも、はるかにすぐれているではないか。・・・・・・あなたがたの父は、これらのものがあなたがたに必要であることを、ご存じである。31
ただ、御国を求めなさい。そうすれば、これらのものは添えて与えられるであろう。32 恐れるな、小さい群れよ。御国を下さることは、あなたがたの父のみこころなのである。 (ルカ福音書 12:22-32)
3週間前(こども説教『スズメ一羽、草一本と同じに』ルカ12:4-7,2017,5,21)に話したばかりですが、また同じことをおさらいします。24節と28節は、勘違いしやすいことをわざと言っています。「カラスやスズメよりも、あなたがたははるかに優れているじゃないか。だから、鳥よりももっともっと大切に養って、もっと親切に世話してくださる。道端の草花よりも、あなたがたははるかに高級で上等で、値打ちがある。だから草花の何倍も良くしてくださる」と言っているかのように聞こえます。でも、もし仮にそうだとしたら、私たち人間のいつもの物の考え方とすっかり同じですね。まるで、エリート社員を採用しようとしている大手大企業の人事担当者みたいで、あまりにケチくさくて安っぽい。聖書からよくよく習い覚えてきたはずの、心優しい、気前の良い神さまの心と、まるで正反対(創世記8:21,マタイ福音書20:1-16「わたしが気前よくしているので、ねたましく思うのか」,ローマ手紙3:21-27「価なしに、神の恵みにより、キリスト・イエスによるあがないによって~」,同5:5-10,テモテ手紙(1)1:15「キリスト・イエスは罪人を救うためにこの世にきてくださった」,ペテロ手紙(1)2:10「あわれみを受けた」)。『優れているか、値打ちがあるか、役に立つかどうか』と、神さまの恵みも救いも何の関係もありません。分かりますか? ここが分からないと、すっかり全部が分からなくなってしまいます。
さて生きてゆくのはとても大変で、もし、神さまがちゃんと養い、支え、守りつづけてくださると信じられなければ、心細くて心細くて仕方がありません。神さまご自身のお働きと愛情深いまごころとを、よくよく信じることができるといいですね。天の父なる神さまは、私たちすべての生き物のことをとても大切に愛して、守ってくださいます。子供を愛して止まない親の心で。大事なことは31-32節で、「ただただ御国を求めなさい」「御国をくださることが天の父の御心だ」と教えられています。神さまが王さまとして働いておられる場所で、神さまに信頼し、聞き従って、安心して嬉しく暮らしていくことができる。それを信じ、願い求めなさい。必ずきっと、そうしてくださる。