6/5 こども説教 ルカ福音書 5:1-11
『離れてください。
わたしは罪深い者ですから』
+付録/駅前アピール(6/4)
「せんだい原発、今すぐ止めよう。間に合ううちに、本気で止めよう !!」
5:4 話がすむと、シモンに「沖へ こぎ出し、網をおろして漁をしてみなさい」と言われた。5
シモンは答えて言った、「先生、わたしたちは夜通し働きましたが、何も取れませんでした。しかし、お言葉ですから、網をおろしてみましょう」。6 そしてそのとおりにしたところ、おびただしい魚の群れがはいって、網が破れそうになった。7
そこで、もう一そうの舟にいた仲間に、加勢に来るよう合図をしたので、彼らがきて魚を両方の舟いっぱいに入れた。そのために、舟が沈みそうになった。8 これを見てシモン・ペテロは、イエスのひざもとにひれ伏して言った、「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者です」。9
彼も一緒にいた者たちもみな、取れた魚がおびただしいのに驚いたからである。
(ルカ福音書
5:1-11)
ペテロたちは漁師で、その湖でずっと働いていました。あるとき、小舟に乗せてくれと言われて乗せてあげました。岸辺には大勢の人たちが詰めかけて、そのかたが語る話を聞いていました。神さまについての話です。ペテロたちはなんとも思わなかったし興味も関心もかなったので、ただ聞き流していました。夜通し漁をしてして魚一匹もとれず、がっかりして疲れ果てていました。「沖へこぎ、出し網を下ろして漁をしてみなさい」(4節)とおかしなことを言われ、言われたとおりにしてみたら山ほどの魚がとれました。そこで、「このかたは神さまからつかわされた、とんでもなく偉いかただ」と突然に気がつきました。8節を見てください。「これを見てシモン・ペテロは、イエスのひざもとにひれ伏して言った、『主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者です』」。神さまからの光に照らされて、自分自身の罪深さを突然はっきりと思い知らされました。それまでは、「ちゃんとしている自分だ。案外しっかりしていて立派なほうだ」などと自惚れていました。けれど、神さまがどういう神さまなのかはまるで全然わかっていませんでした。「罪深い自分勝手で悪い者たちを毛嫌いして、シッシと追い払い、正しく清らかなものを招き寄せて愛する神さまじゃないかなあ」などと、すっかり誤解していました。誰かから、神さまについての間違った噂話を聞かされて、うっかり鵜呑みにして信じさせられたのかも知れません。だって知ったかぶりをして、そういう嘘を言いふらす人々は今でもたくさんいるからです。ペテロも誰かに騙されて、「わたしはとても罪深いので、離れてください」などと、すっかり的外れでトンチンカンなことを言ってしまったのです。
「人間をとる漁師にしてあげよう」と招かれて主イエスの弟子にされ、主イエスと付き合ってその話をよくよく聞くうちに、ペテロも他の仲間たちも、神さまがどういう神さまなのかをだんだんと分かっていきました。主イエスによって神さまの本当の心や姿を知り、神さまを信じて生きる者たちとされてゆきました。彼らが罪深いだけでなく誰も彼もがとても罪深いことも分かってゆきました。そういう罪深い、悪くて自分勝手で心が頑固な、いじけたり自惚れたりしやすい者たちを、けれど愛して迎え入れてくださる神さまだということも、やがて、だんだんと分かってゆきました。罪をゆるされて、ただ恵みによって救われるのだということを。ですから主イエスの弟子たち皆はやがてこう呼ばわるようになります。「主よ、私は罪深くて、とても悪くて自分勝手で心が頑固な、いじけたり自惚れたりしやすい愚か者です。だから、私をもう二度と離さないでください。私をあなたのすぐそばに置いてくださって、決して見放したり見捨てたりしないとよくよく信じさせてください」と。主イエスは「恐れることはない」(10節)とおっしゃっていました。そのとおり。主イエスを信じることによって、山ほど抱えた恐れや心細さも一つまた一つと取り除かれていきました。不思議なことに、主イエスを信じれば信じるほど、その分だけ! 恐れや心細さがどんどん小さくされてゆきました。今までとまったく違う新しい人生が、そこから始まってゆきました。
◎駅前アピール
「せんだい原発、今すぐ止めよう。
間に合ううちに、本気で止めよう !!」
大手町1丁目の、日本キリスト教会上田教会の牧師、金田です。
「好き勝手に戦争できる国にする」ことも、沖縄をないがしろにして植民地扱いしつづけることも、とても危ない原発を次々と再稼働していくことも皆よく似ています。九州全土を巻き込んだ大規模地震で、今までにない、これからどうなってゆくのか予測も想定もできない状況で、それでもなお震源地帯のすぐ傍らにある、活断層の上に立つ原子力発電所を「大丈夫大丈夫、何の不都合もない」と言い張って稼働し続けることも、皆よく似ています。数珠つなぎになって、国家の同じ1つの政策であり、1つの活動だからです。東日本震災から5年たちました。九州ではじまった大規模地震がこれからどうなってゆくのか誰にも分かりません。一旦はすべて止まった原発も、この国の政府は1つまた1つと次々再稼働しつづけています。つい昨日のことのようですが、事故からわずか半年後の2011年12月に当時の内閣総理大臣、野田佳彦(のだ・よしひこ)は「今回の原発事故は収束した」と公けに宣言し、その1年半後の2013年3月に安倍晋三総理大臣は「やっぱり収束していない」と収束宣言を撤回しました。その通りです。今後共、福島第一原子力発電所事故は収束する見込みもメドもまったく立っていない現状です。水をジャブジャブかけて冷やしつづけるしかできません。お手上げです。その結果、大量に生み出される高濃度の放射能汚染水を太平洋の海に垂れ流しつづけています。「除染、除染」と言っていました。汚染された膨大な量の土は町外れの大きな空き地のあちこちに、黒っぽいシートを被せて積み上げられたままです。それで除染したことになるのかどうか。いいえ、それは除染ではなくて偽善です。高濃度の放射性汚染水を海にジャブジャブ垂れ流すことも、除染ではなくただの「垂れ流し」です。目をつぶり耳を塞ぎ口も塞いで知らんぷりすることも、除染ではなく収束でもなく安全でもありません。
聞く耳のある人はどうか聞いてください。あのチェルノブイリ原発事故も福島も、本当は! 十分に想定されていました。政府の責任者や専門家たちには、あらかじめすっかりお見通しでした。でも事故を防げなかったし、防ぐつもりもありませんでした。あまりに無責任だったからです。自分たちの目先の損得しか考えようとしなかったからです。あのとき以上の地震がいつ起こるのか、壊滅的な事故がいつどこで発生するのか、誰にも予測がつきません。「再稼働を認めるのは間違いだ。原発は安くて安全どころか、高くてあまりに危険だ」と人々が必死に訴えても、「安全だし何の影響もない」と決めつけて、ろくな避難計画も立てず、本気の防止策もありません。国民の多くも耳を貸しません。しかも去年の8月からは、「再稼働を判断し、責任を負うのは、国家ではなく電力会社と規制委員会だ」と政府は知らんぷりする本音を正式に白状しているからです。重大事故に直面して、もし国家が責任を負わないとするならば、もちろん委員会も電力会社も責任を負うはずがありません。原発を設置しているそれぞれの都道府県も市町村も、再稼働に賛成した住民たち一人一人も、誰一人も責任を負わないでしょう。福島以上の壊滅的な原子力発電所事故が九州でも北海道でも静岡でも北陸でも、すぐに何度でも何度でも起こりえます。この国全体が焼け野原になって、毒にまみれた誰も住めない土地に成り果てるかもしれません。18歳未満の子供や孫や、あとから来る新しい世代の人々に対して、18歳以上の皆さん方もこの私自身も申し訳が立ちません。詫びのしようもありません。恐ろしくて恐ろしくて、言わずにはおられません。
♪ せんだい原発止めよう、いかた原発も止めよう、いますぐ止めよう。間に合ううちに手遅れになる前に、本気で止めよう。
(2016,6,4 上田駅前・原発ゼロ集会)
【資料・関連情報】
(*)2015年8月10日,「第一義的には稼働の責任は事業者」菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官の記者会見。 同日、安倍晋三首相、参議委員予算委員会での発言をも参照。
(*)インターネット[You Tube]『小出裕章ジャーナル・シリーズ』;問題は悪化している。「汚染水」「地下水流入を防ぐ手段」「膨大な被爆作業労働者の確保」「高まる再稼働の気運」「核のゴミをどうするか」「使用済み核燃料の取出し」「事故から4年」「石棺で封じ込めるしかない(2015,4,25)」「避難指示解除は妥当か(2015,7,11)」「廃炉工程表見直しについて(2015,7,25)」「川内原発再稼働(2015,8,8)」、参照。
『ニュースサイトBUZZAP! 2016,4,18付』;熊本地震に伴う川内(せんだい)原発停止を求める署名、4日で10万筆を突破。九州全土を襲っている震災のさなか、稼働を続ける鹿児島県の川内原発の停止を求める署名が4万人を突破し、署名数が伸び続けています。4月14日の熊本での震度7の大地震を「前震」として始まり、現在も九州各地で余震を観測し続けている熊本地震。高速道路をはじめとする多くの道路が寸断され、鉄道も新幹線や多くの在来線が運行できず、支援物資が十分に行き渡らない状況が続いています。そんな中で、現在日本で唯一稼働中である鹿児島県薩摩川内市の九州電力、川内原発が停止することなく稼働を続けています。丸川珠代原子力防災相は「原子力規制委員会は運転を停止させる必要はないと判断しており、現在も運転を継続している」と述べて停止の必要性を否定。その根拠として丸川担当相は非常災害対策本部会議で「今回の地震で川内原発において観測された地震動は最大で12.6ガルとなっている」「同発電所は新規制基準への適合性審査で620ガルの地震動を受けたとしても、安全上重要な機能は確保されることを確認している」とコメントしています。ですが、実際には14日夜の「前震」では熊本県益城町で阪神大震災の891ガルを大きく越える最大加速度1580ガルを記録しており、活断層上にある川内原発の近くで同程度の地震が発生すれば同発電所の安全が確保される保証はありません。さらに、17日の気象庁の会見では「今後1週間程度は震度6弱の余震に注意してほしい」「ふだんと違う地震活動なので、いつまで(注意すればいい)と言い切るのは難しい。単純な本震余震活動だとしても1週間程度は続くので、少なくとも同程度の警戒が必要だ」として、これまでの地震観測の経験則で語れない地震であることが示されています。また、震源地の分布についても「16日と少し違うのは、これまで地震活動があまり見られなかった南側で、やや小さい地震活動がみえている。八代市で最大マグニチュード4.5(16日09時16分頃)。まだ大きいものではないが、16日01時の地震が影響して、同日の午後ぐらいからだんだん増えている」としており、今後の地震活動がより広範囲に及ぶ可能性にも言及しています。この署名が求めているのは川内原発の廃炉といった、いわゆる「脱原発政策」の実施ではなく、単純に余震が続いている中での稼働の継続というリスクを取らず、即時停止して欲しいというもの。現時点で川内原発付近で大きな地震が起こる可能性は否定できず、仮にそうした地震が起こり、福島第一原発事故のような事態が発生すれば、九州全体への影響は計り知れません。九州電力は川内原発に免震棟を作るとして再稼働に必要な規制委の審査を通った後、計画を撤回して批判に晒されることとなっています。さらに、川内原発の事故に伴う住民避難にはバスを用いる計画が立てられていましたが、高速道路、在来線ともに各地で寸断している状態では迅速な避難もままなりません。薩摩川内市長は避難に「九州新幹線活用を」としていましたが、こちらもご存じの通り運転を見合わせています。原発を停止させても危険性は変わらないという反論もありましたが、福島第一原発事故でメルトダウンを起こしたのが運転中の1号機から3号機であったことを考えれば、一刻も早く冷温停止の状態に持って行っておくことがリスクマネジメントとしては極めて重要。なお、川内原発を停止させたら電力需要を満たせなくなるという驚くべき難癖も見られますが、4月は一年の内でも電力需要が最も低い水準になる季節であることは東日本大震災の後に学んだとおりですし、各電力会社は電力使用量を見積もってその時々の発電量を無駄のないように決定するものです。そういった批判者には水力発電所や火力発電所が被災して発電できなくなる可能性を示唆する人もいますが、それならばなぜ川内原発が被災することには思いが至らないのか、想像力の偏りに首をかしげざるを得ません。
【宮武嶺のエブリワンブログ】2015年08月11日 | 原発ゼロ社会を目指して。原発ゼロの日々を踏みにじった安倍政権、九州電力、原子力規制委員会、鹿児島県の総無責任体制! 九州電力は2015年8月11日午前10時30分、川内(せんだい)原子力発電所1号機(鹿児島県)を再稼働させました。今後、徐々に出力を高めて9月上旬にも営業運転を開始する予定です。臨界に達するのはもうそろそろ、午後11時ごろの見込み。2013年9月に福井県の大飯原発が停止して以来、日本の原発が約2年ぶりに再び動き出したのです。世論調査では、原発の再稼働に反対する声の方が多く、関西電力の高浜原発については、福井地裁が今年4月、巨大地震が発生した際の安全性に懸念を示し、再稼働を禁じる仮処分を出しています。しかも、川内原発については、原子力規制委員会や九州電力による火山噴火のリスク評価が不十分だとされています。川内原発は、姶良(あいら)カルデラ(火山性のくぼ地)の西、45キロという位置にあります。これは鹿児島湾の奥にある巨大噴火の痕跡で、桜島もその上にのっています。鹿児島湾を中心に、小林、阿多、加久藤(かくとう)といったカルデラが南北一直線に並んでおり、160キロ圏内に5つもカルデラがあります。そして、過去の巨大噴火の際には、原発がある川内川の河口にも火砕流が届いていたことは、九電も規制委も認めています。原子力規制委員会は、九電の主張そのままに、巨大噴火の予知は可能で、万一の際にも核燃料を安全に運び出す余裕はあると言うのですが、ほとんどの火山学者がそれを否定しています。さらに、万一の原発事故の非常事態に、机上の避難計画に果たして効果があるのかどうかを原子力規制委は審査の対象とせず、自治体に任せてしまっています。それなのに、鹿児島県の伊藤祐一郎知事は、原発の必要性を明示した文書を出すよう政府に要求し、経済産業大臣名のそれを受け取ったあと、住民説明会などを経て、再稼働に同意しました。つまり、安倍政権も、原子力規制委も、鹿児島県も薩摩川内市など自治体も、九州電力も、誰も責任を取ろうとしないで、責任の押し付け合いをしているのです。この関係者一同総無責任体制って、デジャビューを見ているようです。福島原発事故の後の、東京電力と、原子力保安院と、原子力安全委員会と、民主党政権もこんな感じじゃなかったですっけ? 万一の時に誰も責任を取れないような原発再稼働なんて、絶対反対です。再稼働前に必要な検査が進められている九州電力の川内原発の原子炉建屋に、外国メディアとして初めてBBCが入り、災害訓練の様子を取材しました。再稼働に向けて九州電力は、安全対策の徹底を強調します。一方で、気象庁・火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は、周辺で火山が爆発した際の危険性を指摘。ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ東京特派員は、太陽光発電など代替エネルギーの発電量が増えない理由についても取材しました。安倍首相は「規制委の再稼働に適合すると認められた原発は、再稼働を進めたい」。九州電力は「原子力規制委のお墨付きをもらった」。田中原子力規制委委員長は「自分たちは安全だとは言ってない」。菅官房長官は「再稼働を判断するのは事業者」。鹿児島県は「経産省が再稼働が必要だと言った」。みんなが他人に責任を押し付け合ってるのって、万が一のことがありうるともっているからでしょうが!